頭の太い血管が詰まった場合、rt-PA静注療法による治療が行われます。

但し、この治療は時間の制限やそもそも太い血管が詰まるよう大きな血栓に太刀打ちできないというジレンマがありました。これに対しカテーテルを用いた脳血管内治療が行われるようになり、新しいデバイスによる血栓回収療法が注目されるようになってきました。

これらを受けて2017年に追補された脳卒中治療ガイドライン2015では、rt-PA静注療法に並び血栓回収術が脳梗塞の超急性期治療においてグレードA、「行うよう強く勧められる」つまり「すべき」治療となっています。

全国で血栓回収術が広く行われるようになり、2016年は約7700件、2017年には1万件超、2018年は12000件以上の治療が行われ毎年増加しています。以上のように、脳梗塞の超急性期治療はrt-PA静注療法に加えて主幹脳動脈閉
塞症(多くが心原性脳塞栓症)に対してはカテーテルによる血栓回収術が加わり、その適応が拡大してきています。

しかし血栓回収術は船橋市で行っているのは、当院含めた2施設のみです。
近年めざましい進歩を続けている脳梗塞の超急性期治療ですが、一方で、より早く治療を開始するほど、良好な機能予後を得られる可能性が高まることが報告されています。だからこそ、これらの治療の恩恵を一人でも多くの脳梗塞患者
が受けるためには、市民の皆さんへの脳卒中の啓発や救急隊と病院との連携、さらには医療機関同士の連携を進め、一分でも早く専門医療機関を受診できる

医療体制を構築することが極めて重要です。